材料とは、物質を加工、または混合して、機能を持たせたものでありますが、この材料研究の一連の流れにおける、(1)新物質の発見、そして(2)加工過程において、世界をリードする最先端の分析技術というものは非常に重要となります。たとえば新物質の発見においては、物質のナノレベルでの構造と物性(機能)との相関の理解が深まるならば、それを基に我々の所望とする物性を持つ物質や材料の設計、デザインが可能となります。物質の合成、加工過程においても、当初の設計通りに材料が作製されているのかを観察することにより、材料研究ならびに実用化に関する研究は、飛躍的な進歩を遂げるものと思われます。
そこで本研究室では
1. 錯体重合法、融体超急冷法、水熱法などによる物質の合成、ミクロ・ナノ構造デザイン
2. 近年発展のめざましい、X線、中性子、NMR、レーザーなど様々なプローブを用いた物質の静的、動的構造の解明
の2つに関して着目し、特定の物質に限らず、多種多様な物質系の研究を行っています。化学、材料科学の分野においては、物質、材料の合成と分析技術の両方が必要とされるため、どちらかに偏りが生じないように、バランス感覚の優れた研究開発者の育成を考え、教育を行っています。
キーワード 1.セラミックスの合成 2.分析 3.高温科学
研究室で所有する主要な設備
装置名 |
粉末X線回折装置(リガク) |
蛍光X線分析装置(リガク) |
FT-IR(パーキンエルマー) 透過法・ATR・拡散反射測定 |
紫外可視分光光度計(島津) 吸収スペクトル+固体の反射スペクトル測定 |
曲げ試験機 |
TG/DTA |
ビッカース硬度計 |
遠心分離機 |
振動式粘度計 |
蒸留水製造装置 |
簡易式グローブボックス |
真空ライン |
ダイヤモンドカッター |
プレス機、簡易式CIP |
オートクレーブ |
ガス雰囲気制御ボックス炉 |
石英ガラス製真空炉 |
スーパーカンタル炉(1600℃) |
高周波誘導加熱炉(真空チャンバー付) |
金蒸着スパッタ装置 |
分子動力学(MD)用計算機 |
比表面積/細孔分布測定装置 |
キセノンアークイメージ炉(空気、その他の雰囲気で3000℃) |
放射温度計校正装置(黒体炉、標準ランプ) |
ジルコニア炉(2000℃) |
回転式オートクレーブ |
遊星型ボールミル |
スクラバー付ドラフトチャンバー |
その他使用機器
1. 高分解能固体NMR 山口大CRC
2. 透過型電子顕微鏡 山口大VBL
3. 高温紫外ラマン分析装置 東工大 応セラ研
4. 日本原子力研究開発機構・原子力科学研究所(東海村)・研究用原子炉(改3号炉)・T1-3ビームライン 東北大学金属材料研究所・中性子粉末回折装置HERMES
5. 高エネルギー加速器研究機構(つくば市)・放射光科学研究施設・Photon Factory (PF)・ビームライン4B2 多連装粉末X線回折装置